編集者注: 本ブログは、Alteryx Machine Learning担当副社長兼ゼネラルマネージャーASA Whillockと、世界的なサッカー選手であるティム・ハワード氏との対談の内容を一部抜粋し、編集したものです。
ティム・ハワード氏は、アメリカのサッカーの歴史において、ゴールキーパーとして国際試合への最多出場・最多勝利数を保持しています。アメリカの元サッカー選手であるティム・ハワード氏は、3度のワールドカップ出場、MLSオールスターのタイトルと、1試合での最多セーブ記録を誇るだけでなく、世界的に有名なイギリスのチーム、マンチェスター・ユナイテッドの一員として活躍した経験もあります。現在はMemphis 901 FCのスポーツディレクター兼マイノリティーオーナーを務め、NBC Sportsのアナリストとしても活躍する一方で、アクティブなサッカーパパでもあります。
私は幸運にもハワード氏と対談を行い、データ分析がどのようにハワード氏の人生を成功に導き、熾烈な競争が繰り広げられる世界的なスポーツの頂点に立つ上で役立ったかについて、お話を伺うという機会に恵まれました。対談中、ハワード氏は、チームの選手の獲得や戦略の策定、試合の準備などにおける分析の役割をはじめ、機械学習とクラウドの威力、それらがどのように最新の分析に恩恵をもたらすか、といったことなどをお話しくださいました。
ハワード氏は、忘れられない思い出の 1 つとして、マンチェスター・ユナイテッドとの PK 戦を挙げました。 この試合は、イングランドのウェンブリースタジアムで 9 万人の観衆が見守る中での準決勝をかけた戦いであり、ハワード氏は何としてでも勝ち抜けたいと思っていました。 「(試合前に)ゴールキーパーコーチと私は暗い講義室で向き合い、すべてのシュートを打つ選手や統計データを調べ上げました」と、ハワード氏は回想します。 「交代要員を使うこともあるため、選手全員を分析する必要がありました。その選手は、代表チームで PK を取っことがあるのか、 前の所属クラブで PK を蹴ったことがあるのか、 左へ蹴ったのか、右へ蹴ったのか、 あらゆる角度から検証しました」。
ハワード氏は、こうした分析のおかげで、マンチェスターが最初の5人ないし10人のシューターとしてどの選手を選び、どのようにプレーするかが大体予想できていたので、同点決勝を期待していました。そして、実際にPK戦にもつれこむこととなったのです。「2本セーブすることに驚くほど自信がありましたし、5本中2本セーブできればおそらく勝てるはずだと思っていました。そしてその通りになり、思わず笑みがこぼれたのを覚えています。分析が本当にうまく行ったのです」と、ハワード氏は振り返ります。
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ハワード氏はゴールキーパーとしてのキャリアにおいて、他にも数え切れないほど分析を活用してきました。「スポーツ界では、誰もが1パーセントのプラスアルファを求めているのです」とハワード氏。「私の場合は、分析を活用して、ストライカーとその傾向を掘り下げました。彼らが好むシュートの角度や、ニア・ファーのどちらを攻めるのが好きかなど、プレーの傾向を徹底的に調べ上げたのです。コーチがそうした統計をもとにトレーニングセッションを組み、それによって自信をつけることができ、試合にも有利に働きました」。ハワード氏はその他にも、ゴール期待値やポゼッション(ボールの保有)時間、フィールド上での動きを可視化できる「ヒートマップ」などの統計も、分析に欠かせない要素として活用しています。
さらにハワード氏は、チームのマイノリティーオーナー兼スポーツディレクターとしての取り組みにおいても、分析を活用しています。「選手の獲得やスカウトにおいては、分析と統計を最も重要視しています。そうした業務の90%を占めているとも言えるほどです」同氏はさらにこう言います。「時には直感も必要ですが、契約時には多額の資金が投じられるため、もし判断を間違えれば、窮地に追い込まれます。ですので、負荷の高いランニングの統計や、長引くケガ、ゴール数やアシスト数、ペナルティエリアへの進入、危険なエリアにクロスを入れる頻度などのデータにも注意を払っています」
ハワード氏との対談後は、AlteryxのMonica Cisnerosにバトンタッチし、分析を通じてサッカーの試合の結果を予測する方法を解説する簡単なデモを行いました。Monicaは、Alteryx Analytics Cloudを使って、試合の結果に影響を与える最も重要な特徴量を特定するとともに、チームが50%以上のボールポゼッション時間を維持すると、勝利の可能性が劇的に高まることや、精度、相手チームのパス成功数、ボールポゼッション時間の割合が成功の上位3つの予測因子であることなどを解説しました。
また、用意したデータを Alteryx Machine Learningに取り込む際には、Alteryx Analytics Cloudに新たに実装される機能である、Shared Data Library (共有データライブラリ) を使用しました。「Alteryx Machine learningでは、誰でも自動的でモデルを作成できるため、データサイエンスの専門知識がなくても問題ありません」と、Monicaは語ります。Monicaは、Alteryx Analytics Cloudを利用すれば、技術的な専門知識不要で、誰もが生データからデータセットを準備し、機械学習モデルに取り込めることを、実際の操作を交えながら解説しました。
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